抄録
症例は88歳,男性.他院で胆嚢ポリープと診断され腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行された.術後胆嚢癌と診断されたが,追加切除はせず経過観察されていた.術後4年8カ月のCTで臍右側に4×5cmの腫瘤を認め,経過観察とされていたが,Second opinion目的に術後5年1カ月で当科初診.CT上腫瘤は8×8cmに増大しており,細胞診でadenocarcinomaと診断され胆嚢癌のポート部再発が疑われた.病巣は局所に限局していたため手術を施行した.腫瘤とともに大網,腹膜,腹直筋,皮膚を切除し,コンポジションメッシュを用いて腹壁を再建した.病理組織学的に胆嚢癌再発であることが確認された.術後1年11カ月無再発生存中である.偶発胆嚢癌のポート部再発は一般に予後不良であるが,初回術後1年以上経過し,再発病巣が限局している場合,切除で良好な予後を得られる可能性がある.