日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
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原著
閉鎖孔ヘルニアの検討
金澤 伸郎横山 康行吉田 孝司黒岩 厚二郎
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2008 年 69 巻 9 号 p. 2168-2172

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抄録
はじめに:閉鎖孔ヘルニアは骨盤ヘルニアの中では稀な外ヘルニアである.診断がつきにくい上に,診断が遅れると致死率も高い疾患とされている.方法:1968年から2006年までに当センターで経験した62例の閉鎖孔ヘルニアについて検討を行った.結果:患者背景は従来指摘されている閉鎖孔ヘルニアの特徴(高齢,やせ,多産,女性)に一致していた.部位では1/3の症例で両側の閉鎖孔の開大を認めており,このことは治療に当たる際に留意すべき問題である.治療法としては下腹部正中切開が大多数を占めており,過半数の症例で腸管切除が必要だった.考察:診断に際しては骨盤CTの有用性が指摘されており,近年早期の診断が可能となっている.今回,従来指摘されていたより多くの症例が両側性であることが明らかとなった.未だに入院後診断がつかず保存的治療が施されている症例があり,閉鎖孔ヘルニアについての啓発が必要不可欠である.
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© 2008 日本臨床外科学会
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