抄録
症例は74歳,男性.下腹部痛,下血を主訴に当院救急外来を受診.初診時,腹部CTにて下行結腸から直腸にかけてほぼ全周性の壁肥厚を認め,虚血性腸炎の診断となり加療目的にて入院となった.入院後,ショック状態となったため,精査目的のため再度腹部CTを施行したところ,著明な腹腔内血腫を認め,動脈瘤破裂を疑い緊急手術となった.出血源は中結腸動脈瘤と判明し,結紮止血を得た.なお,腸管の色調は良好であったため,腸管の合併切除は施行しなかった.術後は経過良好にて13病日目に退院となった.以上,虚血性腸炎で発症し,その後出血性ショックをきたしたが,開腹後速やかに止血処置が行え救命しえた中結腸動脈瘤破裂の1例を経験したのでこれを報告する.