抄録
目的:大腸SM癌におけるbuddingとリンパ節転移,さらに他の病理組織学的因子との関係を明らかにする.方法:1990年1月から2006年12月までに当院外科にて外科的切除を施行した大腸SM癌188例.リンパ管侵襲の有無(ly),静脈侵襲の有無(v),簇出(budding)の有無,SM層低分化癌の有無(por)と,リンパ節転移の有無の相関を検討した.結果:Buddingとリンパ節転移との有意な相関は認められなかったが,porとリンパ節転移とに有意な関連を認めた.一方,buddingとly,buddingとporに有意な関連を認めた.Budding,por,ly,vについて等質性分析を行ったところbuddingとpor,lyとvがそれぞれ同系統の因子としてまとめられた.結論:Buddingはリンパ節転移との有意な相関は認められないもののlyと関連する重要な所見である.またbuddingとporは同系列の因子であり,先進部所見として分類できる.