日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
経時的CT検査で発見された無症候の小腸間膜inflammatory myofibroblastic tumorの1例
工藤 岳秋中野 詩朗稲垣 光裕赤羽 弘充柳田 尚之正村 裕紀
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 73 巻 1 号 p. 177-181

詳細
抄録
症例は70歳代男性.主訴は無く,他院で腎嚢胞の経過観察中に撮影した腹部CTで,5カ月前には存在しなかった小腸間膜の腫瘤性病変を指摘された.血液検査所見では炎症反応などの明らかな異常を認めず,Fluorine-18-fluorodeoxyglucose and positron emission tomographyで高集積を認めたため,悪性腫瘍を疑い小腸部分切除術を施行した.病理組織学的検査では腸間膜原発のinflammatory myofibroblastic tumor(以下,IMTと略記)と診断された.IMTは肺原発が良く知られているが,腹腔内に発生した場合は腹部腫瘤,腹痛,発熱など何らかの症状から精査が開始されることが多い.腸間膜IMTが無症候で発見されることは極めて稀で,他疾患の経過観察目的の経時的CT検査が発見に有用であった幸運な1例と考えられた.
著者関連情報
© 2012 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top