日本臨床外科学会雑誌
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症例
亜全胃温存膵頭十二指腸切除術後に発症したビタミンA欠乏による夜盲症の1例
中山 健松尾 亮太池田 治奥田 洋一大河内 信弘
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2012 年 73 巻 2 号 p. 422-426

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抄録
今回,われわれは亜全胃温存膵頭十二指腸切除(SSPPD)術後に胆管空腸吻合部狭窄による肝内胆管結石,閉塞性黄疸および慢性胆管炎を併発し,ビタミンA欠乏による夜盲を発症した1例を経験したので報告する.
症例は73歳,女性.3年前に膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)に対してSSPPDを施行された.2年前より,多発肝内胆管結石,閉塞性黄疸および慢性胆管炎を繰り返し,今回,胆管炎の急性増悪のため入院となった.経皮経肝胆道ドレナージ,肝内胆管結石切石と胆管空腸吻合部バルーン拡張により,胆管炎および閉塞性黄疸は改善した.入院時,ビタミンA欠乏による夜盲を認め,ビタミンAを筋注投与した結果,夜盲も速やかに改善した.
胆汁流出障害に伴う吸収障害,閉塞性黄疸や胆管炎に伴う肝での貯蔵能低下がビタミンA欠乏の原因として考えられた.
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© 2012 日本臨床外科学会
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