日本臨床外科学会雑誌
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症例
肝細胞癌に対するラジオ波焼灼術後に発症した横隔膜ヘルニアの1例
國光 多望松原 寛知宮内 善広奥脇 英人蓮田 憲夫松本 雅彦
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2012 年 73 巻 3 号 p. 563-567

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抄録
Radiofrequency ablation(RFA)後の横隔膜ヘルニアに対して,胸腔側から横隔膜修復を施行した症例を経験したので報告する.患者は83歳女性.肝細胞癌にて当院の外来通院中に,突然腹痛,呼吸困難を認めた為救急搬送された.胸部X線写真で右胸腔に胸水と腸管ガス像を認め横隔膜ヘルニアと診断された.直ちに右胸腔ドレナージし,呼吸困難は消失,腸管壊死や腸閉塞は認めなかった.全身麻酔,分離肺換気下,右第8肋間開胸で横隔膜断端をフェルトで補強し,胸腔側から直接縫合で修復した.裂孔の直下に3年前にRFAで治療した肝病変を認め,RFAによる熱変性が横隔膜裂孔の原因と考えられた.胸腔アプローチは十分な術野を確保でき,脆弱で欠損の大きな横隔膜を安全,確実に修復する上で有用であると考えられた.
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© 2012 日本臨床外科学会
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