日本臨床外科学会雑誌
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症例
Upside down stomachを呈した食道裂孔ヘルニアの3例
麻田 貴志内山 周一郎島山 俊夫高屋 剛日高 秀樹千々岩 一男
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2012 年 73 巻 4 号 p. 821-826

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抄録
食道裂孔ヘルニアは比較的頻度が高い疾患であるが,胃の軸捻転を伴い胸腔内にほぼ全胃が脱出したupside down stomachを呈することは稀である.今回,upside down stomachを呈した傍食道型裂孔ヘルニアに対し手術を施行した3例について報告する.症例1は77歳女性で,主訴は左肩痛と胸痛,嘔吐であり,胸部CTで胃の縦隔内への脱出を認めた.症例2は83歳女性で,主訴は発熱,左下腹部痛,下痢および嘔吐で,胸部CTで胃のほぼ全体の縦隔内への脱出を認めた.症例3は84歳女性で,前医で亜イレウスと診断され,胸部CTでほぼ全胃の縦隔腔内脱出を認めた.全例ともupside down stomachによる胃の縦隔内嵌頓と診断し,食道裂孔縫縮術と胃底部横隔膜下面固定法による胃固定術および噴門形成術を施行した.経過は順調で,再発は認めていない.
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© 2012 日本臨床外科学会
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