日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下S状結腸切除術時に偶然発見された高分化型乳頭状腹膜中皮腫の1例
五味 邦之丸山 起誉幸島田 宏三原 基弘梶川 昌二中村 智次
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2012 年 73 巻 9 号 p. 2399-2403

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抄録
患者は71歳,男性.貧血精査の下部消化管内視鏡検査でS状結腸に2型病変が認められ生検にてS状結腸癌と診断された.CTでは播種を疑う腫瘤や腹水は認められず臨床病期Stage IIの診断にて腹腔鏡下S状結腸切除術を施行.術中所見で小腸間膜を中心に腹腔内に白色小結節をびまん性に認め,S状結腸癌の腹膜播種と考え一部を診断目的に採取し,予定通りS状結腸切除術のみ施行して手術を終了した.腹膜小結節の病理組織診断は高分化型乳頭状中皮腫(WDPM)との診断であり,S状結腸癌がStage IIIaであったため術後補助療法としてmFOLFOX6を施行した.高分化型乳頭状中皮腫はまれな低悪性度の腹膜中皮腫の一種で女性に好発する.発育は緩徐であり術後補助療法なしでも良好な経過をたどることが多いが,まれに高悪性度に転化することがあるため厳重な経過観察が必要と考えられた.
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© 2012 日本臨床外科学会
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