日本臨床外科学会雑誌
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症例
肉腫と神経内分泌腫瘍への分化を伴った膵腺癌の1例
安立 弥生出口 智宙梶川 真樹原田 明生渡邊 和子
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2013 年 74 巻 4 号 p. 1060-1065

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抄録
膵臓の癌肉腫は,癌腫と肉腫成分の2つの悪性成分から構成された極めて稀な腫瘍である.症例は83歳の女性.虚血性腸炎のために施行した腹部CT検査にて,膵体部の腫瘤を指摘された.画像所見,血液検査より膵癌が疑われ膵体尾部切除術を施行した.病理組織検査では,腫瘍組織に腺癌,肉腫,神経内分泌腫瘍の異なる3成分が認められた.これらの3成分には移行像があり,また,同じK-ras遺伝子変異を有していたため,肉腫,神経内分泌腫瘍への分化を伴う腺癌と診断した.術後1カ月後に肝多発転移再発,10カ月後に原病死し,剖検を行った.膵臓に再発の所見はなく,肝臓に腺癌と神経内分泌腫瘍の転移が認められた.本症例は癌肉腫に相当する腫瘍であり,膵臓の癌肉腫の組織発生を考える上で貴重な症例と思われた.
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© 2013 日本臨床外科学会
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