日本臨床外科学会雑誌
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症例
動脈塞栓術が有用であった出血性ショックを呈した右胃大網動脈瘤破裂の1例
馬越 健介西山 隆相引 眞幸田中 宏明平塚 義康
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2013 年 74 巻 8 号 p. 2153-2156

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抄録
症例は73歳,女性.既往歴は高血圧,心房細動で抗凝固薬内服中.排便後に気分不良を訴え,近医にショック状態で救急搬送された.造影CTで腹腔内出血と右胃大網動脈瘤を指摘され,当院に紹介された.来院時,意識清明.四肢末梢湿潤あり,脈拍119回/分,血圧107/81mmHg.血管造影では右胃大網動脈末梢に文節状に径14.5mm,径11.8mmの動脈瘤を認めた.動脈瘤遠位部および動脈瘤内,近位部を,それぞれ金属コイルを用いて塞栓した.腹腔動脈領域,上腸間膜動脈領域には他の動脈瘤を認めなかった.翌日から食事および抗凝固薬を開始したが,症状や貧血進行などを認めず,第6病日に自宅退院した.胃大網動脈瘤は腹部内臓動脈瘤の中でも頻度の低い疾患である.出血性ショックを呈し,動脈塞栓術が有用であった右胃大網動脈瘤破裂の1例を経験したので報告し,その治療法について議論する.
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© 2013 日本臨床外科学会
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