日本臨床外科学会雑誌
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症例
脾臓破裂をきたした悪性リンパ腫の1例
林 昌俊栃井 航也小久保 健太郎高橋 啓丹羽 真佐夫
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キーワード: 悪性リンパ腫, 脾臓破裂
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2015 年 76 巻 2 号 p. 387-391

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抄録
症例は78歳,男性.平成26年3月に食欲低下,全身倦怠感で近医より精査のため当院内科に紹介された.LDH異常高値,脾腫などより血液疾患を疑い骨髄生検を行ったところ,びまん性大細胞型B細胞悪性リンパ腫と診断された.プレドニゾロン30mg/dayの投与を開始した.投与開始3日目に上腹部痛出現とともに血圧低下をきたしショックとなった.CT上脾と胃体部大彎の間,胃体部腹側に広がる血腫とextravasationを認めた.脾臓破裂,または短胃動脈系からの出血を疑い緊急手術を施行した.脾臓上極に約20mm大の破裂部を認め,脾臓摘出術を施行した.術後合併症なく術後14病日に血液内科に転科,17病日にR-CHOP療法で化学療法を開始した.しかし,病状悪化し脾臓摘出後75病日に永眠した.悪性リンパ腫においては,脾臓破裂をoncology emergencyとして念頭に置いて治療する必要があると考えられた.
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© 2015 日本臨床外科学会
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