日本臨床外科学会雑誌
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症例
食道通過障害を伴う縦隔内膵仮性嚢胞の1例
木村 有希眞田 幸弘川口 英之瑞木 亨関口 忠司
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2016 年 77 巻 1 号 p. 180-184

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抄録
膵仮性嚢胞は一般に腹腔内に認め,縦隔内への進展は稀である.縦隔内膵仮性嚢胞により食道通過障害と心肺機能低下をきたした症例を報告する.
53歳,男性.主訴は背部痛と嘔吐.4年前より時々背部痛を認め,1カ月前より固形物を嘔吐していた.既往はなく,アルコール10単位/日×30年の飲酒歴があった.初診時,貧血(Hb 8.7g/dl)と血清アミラーゼ軽度上昇(265U/l)を認め,腹部CTで膵体尾部主膵管拡張を伴う最大径14cmの食道裂孔から縦隔内へ拡がる膵仮性嚢胞を認めた.縦隔内嚢胞により食道と心臓は著明に圧排されていた.上部消化管内視鏡検査で食道の圧排を認めたがスコープは容易に通過し,心臓超音波検査では軽度拡張障害を認めた.病歴よりアルコール性慢性膵炎による縦隔内膵仮性嚢胞と診断し,嚢胞胃吻合術を施行した.術後経過は良好で縦隔内嚢胞縮小と心機能改善を認めた.
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© 2016 日本臨床外科学会
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