日本臨床外科学会雑誌
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症例
胸腔鏡下手術を施行した特発性血気胸の2例
平原 正隆井上 啓爾野田 和雅渡海 大隆伊藤 信一郎原口 正史
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2016 年 77 巻 9 号 p. 2184-2190

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抄録
特発性血気胸は出血性ショックを呈するため迅速な診断と治療が必要である.今回われわれは,胸腔鏡下手術を施行した特発性血気胸の2例を経験したので報告する.症例1:37歳の男性.胸痛を主訴に救急外来受診.トロッカー挿入後に1,100mlの暗赤色血液を流出.3時間後,胸腔より300mlの新鮮血流出があり,ショック状態となったため緊急胸腔鏡下止血術を施行.肺尖部壁側胸膜からの索状物より出血を認め,これをクリッピングにて止血.経過良好にて術後8日目に自宅退院とした.症例2:44歳の男性.胸痛を主訴に救急外来受診.トロッカー挿入後に870mlの暗赤色血液を流出.緊急胸腔鏡下止血・肺嚢胞切除術施行.肺尖部壁側胸膜からの出血を認め,ソフト凝固にて止血.経過良好にて術後5日目に自宅退院とした.特発性血気胸は出血性ショックのリスクが高く,入院後厳重なモニタリングと早期の手術介入が必要と考えられた.
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