日本臨床外科学会雑誌
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症例
腫瘍核出術と肋間筋弁被覆にて食道切除を回避した食道神経鞘腫の1例
加藤 文彦山本 聖一郎金井 歳雄亀山 香織中川 基人
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2017 年 78 巻 3 号 p. 482-488

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抄録
症例は78歳,女性.胸焼け・嚥下時つかえ感を主訴に受診.上部消化管内視鏡では,切歯25-29cm右壁に大きな粘膜下腫瘍を認めた.胸部造影CTでは,気管分岐直下の後縦隔に食道内腔を右側から閉塞させる44mm大の腫瘤を認めた.食道粘膜下腫瘍と診断し手術を実施した.右開胸をおくと,奇静脈弓尾側に食道右壁から連続する腫瘍を認めた.腫瘍を核出すると,食道筋層に長軸方向55mm,1/2周性の欠損を生じた.右第4-5肋間から有茎の肋間筋弁を作成,筋層欠損部を被覆し手術を終了した.検体は40mmの淡黄色充実性腫瘍であり,病理にて食道神経鞘腫と診断した.術後経過は良好であり,通過障害は完治した.腫瘍核出後の食道壁欠損に対し,肋間筋弁被覆をおいて食道切除を回避した報告は散見される.本症例の55mm大の筋層欠損はその中で最も大きく,本術式の適応を考えるうえで貴重な経験と考えられた.
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© 2017 日本臨床外科学会
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