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日本臨床外科学会雑誌
Vol. 78 (2017) No. 3 p. 548-551

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http://doi.org/10.3919/jjsa.78.548

症例

症例は72歳,女性.もともと直腸脱を指摘されていたが放置.排便後に温水洗浄便座を使用した.ノズルの先端が直腸内に入ったため立ち上がったところ,いつもと違う感覚があった.その後,経肛門的に小腸の脱出があり当院救急外来を受診した.来院時所見でも経肛門的に小腸の脱出を認めた.脱出した小腸は徒手整復困難であり緊急手術の方針となった.直腸前壁に3cm長の全層性裂傷を認め,外傷性直腸穿孔とそれに伴う経肛門的小腸脱出と考えられた.腹腔内の汚染は軽度.小腸の還納と直腸低位前方切除を施行.術後経過は良好で術後10日目に独歩で退院した.肛門からの小腸脱出は,直腸脱や子宮脱などの既往がある場合が多い.今回はさらに温水洗浄便座のノズルが原因と考えられる症例であり,直腸脱患者の温水洗浄便座使用に対しては注意喚起が必要である.

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