抄録
胃切除術後合併症の一つである十二指腸断端縫合不全は,ドレナージ不良から重症化し,制御不能な感染や腹腔内出血を続発して致死的な経過をたどる場合がある.われわれの施設では,重症化した十二指腸断端縫合不全例に対してオープンドレナージ術を試み,全例で救命することが可能であった.オープンドレナージ術とは十二指腸断端縫合不全部直上を大きな開放創とし,外筒と内筒からなる二重管により高圧持続吸引をかけることで十二指腸液を完全に体外へドレナージすることを目指す.留置した二重管ドレーンが瘻孔化した後に抜去すれば治癒となる.本法は結果が良好であるばかりでなく,簡便かつ汎用性も高い.当施設で行っているオープンドレナージ術の手技および術後管理について述べ,実際に経験した4症例の治療経過を提示して本法の有効性について報告する.