日本臨床外科学会雑誌
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症例
家族性大腸腺腫症の同胞内に発症した早期胃癌の2例
佐原 康太林 宏行薮野 太一辰巳 健志杉田 昭高橋 正純
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キーワード: FAP, H. pylori, 胃癌
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2018 年 79 巻 2 号 p. 324-330

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抄録
症例は家族性大腸腺腫症(FAP)の63歳の男性と同胞である61歳の男性.2例は結腸亜全摘後の経過観察中に,上部消化管内視鏡検査で胃体部に多発腺腫を伴う早期胃癌を指摘された.多発腺腫の癌化リスクを考慮し,内視鏡的切除ではなく幽門側胃切除術を施行し,pT1a (M) N0M0 pStage IAと診断された.FAPに合併した胃癌の報告は本邦で19病変と少なく,報告されているpT1症例15病変のうち外科切除が10病変に適応されており,腺腫や胃底腺ポリープの癌化を考慮していることが伺われた.しかし,本症例では内視鏡所見,病理組織学的所見,免疫染色結果からH. pylori感染による発癌が疑われた.FAPに合併した胃癌においてもH. pylori感染を念頭に置いたサーベイランスと,予防的な外科切除に対する慎重な判断が必要であると思われた.
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© 2018 日本臨床外科学会
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