日本臨床外科学会雑誌
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症例
胃びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫に併存した胃GISTの1例
松本 拓朗圓谷 秀哲伊藤 泰輔石井 芳正小田島 肇河野 浩二
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2019 年 80 巻 11 号 p. 2006-2012

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抄録

症例は77歳,男性.近医での上部消化管内視鏡検査で,胃体下部小彎側後壁に頂部に周堤を伴う平皿状潰瘍を認め,生検でびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)と診断された.同時に胃体上部小彎側に胃壁に接する腫瘤を認め,リンパ節と考えられた.当院血液内科でR-CHOP療法を5コース施行され,胃体下部の粘膜下病変は消失したが,胃体上部小彎側の腫瘤は大きさや性状に変化はなく,FDG-PETでも集積を認めないため消化管間質腫瘍(GIST)が疑われた.EUS-FNAでは播種の危険性もあるため,開腹腫瘍切除術を施行した.胃壁から小網内へ突出する腫瘍を損傷することなく切除し,術後8日目に退院した.病理組織学的検査では,腫瘍径33mm,CD34+,c-kit+であり,低リスクの胃GISTと診断された.術後補助化学療法は施行せず,術後17カ月無再発で経過している.

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