日本臨床外科学会雑誌
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症例
内視鏡下経胃的ドレナージ後に根治術を行った網嚢膿瘍合併十二指腸癌の1例
上村 良内田 洋一朗伊藤 聖顕岡本 共弘上田 修吾寺嶋 宏明
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2019 年 80 巻 7 号 p. 1309-1314

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抄録

症例は61歳,男性.心窩部痛を主訴に当院を受診.血液検査上炎症反応の上昇,腹部造影CT検査で胃壁肥厚および網嚢内液体貯留を認め,胃穿孔に伴う網嚢膿瘍および限局性腹膜炎を疑い,緊急入院となった.上部消化管内視鏡検査では,胃穿孔は認めず十二指腸乳頭部前壁を主座とする20mm大の潰瘍限局型の腫瘍を認め,生検の結果はadenocarcinomaであった.十二指腸癌の網嚢穿孔による網嚢膿瘍形成と診断し,超音波内視鏡下経胃的膿瘍ドレナージ(EUS-AD)による保存加療を先行した.炎症反応が鎮静化した発症から半年後に,膵頭十二指腸切除術を施行した.術後経過は良好であり,術後7年経過した現在でも無再発生存中である.十二指腸癌の網嚢内穿破は極めて稀であり,文献的考察を加えて報告する.

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© 2019 日本臨床外科学会
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