日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡手術を行った完全内臓逆位を伴う上行結腸癌の1例
押切 裕之小野寺 優臼田 昌広手島 仁宮田 剛
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2021 年 82 巻 1 号 p. 127-131

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抄録

完全内臓逆位は,本邦で3,000から5,000人に1人の割合で認められる稀な先天奇形である.症例は72歳,女性.既往に完全内臓逆位を有していた.便潜血陽性の精査にて上行結腸に2型腫瘍を認め,術前診断はcT3N0M0 cStage II aであった.手術は内側アプローチによる腹腔鏡下右結腸切除術を行う方針とした.体位は砕石位,ポート配置はダイヤモンド型をベースにした5ポートとし術者は脚間,助手は通常患者左側に立つ所を右側に立って手術を行った.手術時間163分,出血量18g,合併症無く術後第9病日に退院した.病理組織検査で中分化型腺癌pT4b(虫垂)N0M0 pStage II cの診断であった.本症例では,3D-CTを用いて解剖学的位置関係,血管の走行を予め把握して手術を行うことができた.また,術者は脚間からの内側アプローチで通常と同様にco-axialの手術操作を行うことができ,安全に施行可能であった.

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