日本臨床外科学会雑誌
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症例
左閉鎖リンパ節への孤立性転移を認めたS状結腸癌の1例
赤座 賢浅田 崇洋渡邉 卓哉奥村 徳夫岩田 尚宏梶川 真樹
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2021 年 82 巻 7 号 p. 1396-1400

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抄録

症例は65歳,男性.2型糖尿病で当院内分泌内科で治療中に貧血を認めたため,消化管精査を行った.下部消化管内視鏡検査でS状結腸に2型腫瘍を認め,生検で中分化腺癌と診断された.PET-CTでは原発巣以外に左閉鎖リンパ節へのFDG集積を認めた.手術は開腹S状結腸切除術(D3郭清)および左側方郭清を行った.病理診断はmuc,pSE,ly1,v0,pN0,pM1a(LYM),pStage IVであった.術後補助化学療法としてcapecitabine+oxaliplatin療法を半年間施行した.術後4年経過し,無再発を維持している.側方リンパ節は下部直腸,膀胱,前立腺あるいは子宮付属器の領域リンパ節とされており,直腸以外の大腸癌で側方リンパ節転移を認めることは極めて稀である.今回われわれは,S状結腸癌に左閉鎖リンパ節への孤立性転移を認めた極めて稀な症例を経験したため,若干の文献的考察を加えて報告する.

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