2022 年 83 巻 10 号 p. 1758-1764
症例は29歳,女性.下行結腸癌を先進部とする下行結腸腸重積と診断され,緊急で腹腔鏡下結腸左半切除術を施行した.術後癒着性腸閉塞に対して術後12日目に腹腔鏡下腸閉塞解除術を施行した.再手術後13日目に上腸間膜動脈症候群を認めたため,double elementary diet tube(以下W-ED® tube)による減圧と経腸栄養による保存的治療を行ったが改善なく,再手術後62目日に腹腔鏡下十二指腸空腸吻合術を施行した.その後の経過は良好で,再々手術後9日目に退院となった.今回若年発症の下行結腸癌による腸重積と,その術後に発症した上腸間膜動脈症候群に対して腹腔鏡下手術を施行した1例を経験したので報告する.