2022 年 83 巻 10 号 p. 1752-1757
今回われわれは,Meckel憩室自体が結節を形成し絞扼性腸閉塞をきたした1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.症例は41歳,男性.腹部手術歴はなし.突然発症した激しい腹痛および嘔吐を主訴に,当院救急外来を受診した.腹部造影CTではDouglas窩に少量の腹水,骨盤部に小腸拡張およびclosed loopの形成を認めた.腹部所見や画像検査から絞扼性腸閉塞と診断し,同日に緊急手術を施行した.開腹し腹腔内を観察すると,盲管が口側回腸に巻き付き結節を形成し,回腸が壊死をきたしていた.結節を解除して盲管を含むように回腸を切除し,端々吻合で再建し手術を終了とした.切除された盲管は回腸末端より50cmの口側の腸間膜対側に存在し,長さ9.5cm大で先端が嚢状になっていた.病理組織学的検査で盲管はMeckel憩室と診断され,最終的にMeckel憩室自体が結節を形成し絞扼性腸閉塞をきたしたと考えられた.