日本臨床外科学会雑誌
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症例
審査腹腔鏡下上部消化管内視鏡検査が有効であった虚血性胃症の1例
松本 紗矢香宮崎 安弘清水 幹人本告 正明藤谷 和正
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キーワード: 虚血性胃症, 保存的加療
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2023 年 84 巻 3 号 p. 398-403

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抄録

症例は71歳,男性.筋萎縮性側索硬化症(ALS)による呼吸不全で人工呼吸管理中であった.強い心窩部痛と血圧低下,経鼻胃管からの血性排液が見られ,造影CTで胃の造影不良と門脈ガス血症を認めた.胃の虚血壊死を疑い,緊急で審査腹腔鏡を施行した.術中上部消化管内視鏡検査にて,粘膜側は高度びらん等の虚血性変化を認めるも漿膜側は色調良好であり,全層壊死には至っていないと判断し胃温存の方針とした.術後経過良好であり,術後3日目の上部消化管内視鏡検査にて粘膜びらんは改善傾向,術後65日目に原疾患の治療継続目的で転院した.

胃は血流豊富な臓器のため虚血壊死に陥る症例は稀である.今回,原因不明の虚血性胃症をきたしたが,審査腹腔鏡下上部消化管内視鏡検査にて保存的加療を選択し,良好な経過を得た1例を経験したので報告する.

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