日本臨床外科学会雑誌
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症例
術前診断した虫垂捻転の1例
郷津 陽平宮本 剛士西田 保則関 宣哉小田切 範晃小豆畑 康児田内 克典
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2023 年 84 巻 5 号 p. 758-763

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抄録

術前診断した虫垂捻転の1例を経験したので報告する.症例は55歳,男性.心窩部の違和感を主訴に当院救急外来を受診した.来院時,腹部に圧痛は認めなかった.血液検査で炎症反応の上昇は認めなかったが,腹部造影CTで虫垂根部に著明な口径変化を伴う嚢胞性病変を認めたため,虫垂捻転と診断し緊急手術を行った.開腹すると根部で180度捻転し黒色調となった虫垂を認め,捻転解除後に虫垂切除術を施行した.術後経過は良好であった.

虫垂捻転は稀な疾患であり術前診断も困難であるが,早期から穿孔をきたしうる疾患であり,虫垂炎の除外診断として常に念頭に置き,捻転を示唆する特徴的な所見を見逃さないことが必要である.

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