日本臨床外科学会雑誌
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症例
術前マーキングを用いて切除した大腸癌肝転移化学療法後の微小病変の1例
永生 高広鈴木 崇文中沢 祥子濱本 耕平岡本 耕一上野 秀樹新本 弘岸 庸二
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2024 年 85 巻 1 号 p. 65-69

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抄録

術前化学療法は大腸癌肝転移の治療法として確立しており,現在広く行われている.肝切除時の問題点の一つとして,化学療法後に画像上病変が消失もしくは微小病変になることが挙げられる.今回,われわれが試みている術前マーキングを紹介する.

57歳,男性.直腸癌の診断で術前化学放射線治療を施行.実施後のMRIで肝転移の増大および個数の増加を指摘されたため,手術を中止してXELOX+Bmabを6 cycle実施.肝転移巣は12個から3個に減少.Conversion surgeryを企図し施行したMRIで微小腫瘍として認めるS4腫瘍は体表超音波検査で腫瘍を同定できないため,術前coilingの方針となった.術前日にMRIを参考としCTガイド下でマーキングを行った.術中超音波検査ではGlissonのhigh echoicな部位がマーカーと混同する場面を認めたが,最終的にマーカーを同定し腫瘍を切除しえた.

微小となった肝転移巣に対し術前マーキングは有効と考えられたが,術中超音波でより明瞭に判別できる材質の選定が必要であると考えられた.

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