日本臨床外科学会雑誌
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症例
組織型が異なるリンパ節転移をきたした乳腺原発混合型小細胞癌の1例
吉村 淳田仲 徹行切畑屋 友希横谷 倫世岡田 文美高野 将人
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2024 年 85 巻 5 号 p. 611-616

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抄録

症例は74歳の女性.右乳房C区域に5×7cm大の皮膚陥凹を伴った腫瘤を認め,右腋窩に腫大したリンパ節を触知した.乳房超音波検査では,右乳房C区域に分葉状の低エコー腫瘤を認め,境界は比較的明瞭,内部エコー不均一,前方・後方境界線の断裂を認めた.針生検を行ったところ,invasive ductal carcinomaとsmall cell carcinomaが混在する像が認められた.乳房全切除術と腋窩リンパ節郭清を行い,病理組織学検討でinvasive ductal carcinoma,small cell carcinomaの混在癌と診断した.リンパ節転移を2個認めたが,それぞれinvasive ductal carcinoma,small cell carcinomaの転移であった.術後化学療法は2つの組織型を考慮する必要があると考えたが,自験例では認知症による制限もありパクリタキセルの投与を行った.現在,術後23カ月が経過しているが,再発の徴候を認めていない.混合型小細胞癌ではそれぞれの組織型が別々に進行するため,今後の経過観察,治療選択において両方の組織型を念頭に置く必要があると考えられる.

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