日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
好酸球性胆囊炎を契機に診断された好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例
上原 綾音吉本 匡志佐藤 太祐松川 啓義塩崎 滋弘中本 尚希谷口 恒平
著者情報
ジャーナル フリー

2025 年 86 巻 5 号 p. 647-651

詳細
抄録

症例は48歳,男性.既往に成人発症の喘息,鼻ポリープ,好酸球性副鼻腔炎,高血圧あり.胆石発作を繰り返していたため,手術が計画されていた.経過中に左被殻出血を発症し,当院に緊急入院,緊急神経内視鏡的血腫除去術を施行した.後日施行した腹腔鏡下胆囊摘出術の摘出標本にて,中型動脈を主体とした好酸球性動脈炎の所見があり,好酸球性胆囊炎および好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(eosinophilic granulomatosis with polyangiitis:以下,EGPA)の診断に至った.EGPAは様々な臨床症状をきたしうるが,好酸球性胆囊炎や脳出血を合併することは稀である.好酸球性胆囊炎の背景疾患であるEGPAを見逃さず,速やかに治療介入することが重要である.

著者関連情報
© 2025 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top