日本臨床外科学会雑誌
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症例
S状結腸に発生した腸管子宮内膜症関連腫瘍の1例
田中 宗伸, 中川 和也, 紫葉 裕介, 大矢 浩貴, 小澤 真由美, 遠藤 格
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2025 年 86 巻 9 号 p. 1217-1223

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抄録

症例は75歳,女性.45歳時に左内膜症性囊胞に対して開腹子宮全摘術+左付属器切除術の既往があった.便潜血陽性精査の前医での下部消化管内視鏡検査でS状結腸に3型病変を認め,生検で腺癌と診断された.CTでは明らかな遠隔転移を認めず,S状結腸癌cT3N1bM0,cStage IIIbと術前診断した.腹腔鏡下S状結腸切除術を施行し,術後10日目に軽快退院となった.病理組織所見では腫瘍の主座はS状結腸の固有筋層であり,免疫染色ではER陽性であった.腫瘍に近接するように内膜腺および内膜間質がみられ,腸管子宮内膜症から発生した類内膜癌と診断され,endometriosis-associated intestinal tumor(EAIT)と考えられた.腸管子宮内膜症の癌化,EAITは極めて稀な疾患であり,文献的考察を加えて報告する.

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