2023 年 73 巻 2 号 p. 93-99
これまで非特異的腰痛とひとくくりにされ、 診断・治療などがあいまいとなりがちだった腰痛症も、 丁寧な問診や診察、 ブロックなどによりその多くが正確な診断が可能であり、 また診断に基づく適切な治療が可能であることが示されている。 また最近では、 これまで判断に迷うことも多かった治療効果指標に関して、 明確な数値化などの可能性が示唆されており、 腰痛症の診療もわかりやすい形に変化してきている。 山口県腰痛studyのデータを示しながら腰痛診療の現状と課題を述べ、 非特異的腰痛の分類と鑑別について概説した。