全日本鍼灸学会雑誌
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コードレス・ミニTENSの肩凝りおよび各種疼痛性疾患に対する治療効果について
豊田 住江北出 利勝鈴木 啓子河内 明酒井 佳遠藤 宏井上 琢磨王 財源兵頭 正義
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1990 年 40 巻 2 号 p. 179-183

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抄録

現在わが国で市販されているコードレス・ミニTENS (ニュータッチ) を用いて, 肩凝りおよび各種疼痛性疾患の治療効果と電気的な刺激量の好みを調査し, さらにレーザードップラーを用いて, 本器の末梢循環血流量に及ぼす影響を検討した。
調査数は, 肩凝り1回のみ使用114例, 継続使用53例, 各種疼痛性疾患1回のみ使用65例, 継続使用53例であった。刺激量の好み調査では, 周波数は中頻度, 電気的な強さは「強」を好む者が圧倒的に多かった。効果においては, 肩凝り1回のみ使用のやや有効以上 (76%) より, 継続使用のやや有効以上 (87%) が多かった。また, 各種疼痛性疾患においても1回のみ使用のやや有効以上 (75%) より, 継続使用のやや有効以上 (91%) が多かった。さらにレーザードップラーを用いた末梢循環血流量測定では, 本器の刺激により有意に増加する傾向を示した。

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