日本臨床麻酔学会誌
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症例報告
先天性無痛症患者の人工膝関節置換術中にカテコラミンおよびコルチゾールの測定を行った1例
坂本 菜摘伊東 久勝久保田 亮平山崎 光章
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2019 年 39 巻 3 号 p. 268-273

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抄録

先天性無痛症は四肢優位の痛覚消失を主徴とする非常にまれな疾患であり,安全な麻酔管理方法は確立していない.今回,先天性無痛症のため痛覚の減弱した膝に対して人工膝関節置換術が予定され,プロポフォールとレミフェンタニルによる全静脈麻酔で全身麻酔管理を行った.術中のストレス反応の指標として,血中カテコラミンおよびコルチゾールを測定した.低用量のレミフェンタニルで麻酔管理を行ったが,循環動態およびストレスホルモンの変化はわずかであった.痛覚の減弱している部位では,侵害刺激が生体に与える,意識レベルの上昇,交感神経反射による循環の変動,ストレスホルモンの分泌といった痛覚以外の反応も減弱していると推定された.

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© 2019 日本臨床麻酔学会
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