2019 年 39 巻 7 号 p. 740-745
上気道閉塞は,鎮静薬,麻薬,筋弛緩薬などにより咽頭気道拡大筋活動が低下することが誘因となって生じる致死的な合併症である.上気道閉塞を正確に診断できる呼吸モニターが望まれるが,現在,麻酔・集中治療領域で臨床使用できる呼吸運動モニターや呼吸量モニター単独では,上気道閉塞を診断できない.咽頭筋活動が低下した咽頭気道は,気道内圧に大きく依存するcollapsible tubeの性質を持つ.この咽頭気道は,吸気時に発生する気道内陰圧によって咽頭気道が狭窄し,吸気流量が制限される.この時に特徴的な平坦な吸気流量波形は咽頭気道閉塞のマーカーと考えられ,上気道閉塞を検出可能な呼吸モニターとして応用可能である.