日本臨床細胞学会雑誌
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原著
子宮頸部細胞診 ASC-H 判定症例の検討
加勢 宏明井上 清香鈴木 久美子五十嵐 俊彦
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2013 年 52 巻 6 号 p. 535-539

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抄録
目的 : ASC-H 症例の細胞像と組織診結果を検討する.
方法 : 2 年 6 ヵ月間での当院の ASC-H 症例を検討した.
成績 : (1) 子宮頸部検体 8874 件中 ASC は 255 件 (2.9%) であり, このうち ASC-H は 57 件 (22.7%) であった. (2) 組織診結果がえられた 54 件中 32 件 (52.3%) で中等度異形成以上の病変が確認された. この 54 件中 36 件で異型化生集塊がみられ, うち 21 件 (58.3%) で中等度異形成以上の病変が確認された. 同様に細胞像確認困難な萎縮シート状集塊は 26 件中 17 件 (65.4%), 孤在異型細胞は, 15 件中 10 件 (66.7%), 頸管腺増生様集塊は 10 件中 6 件 (60.0%), 多層化集塊は 24 件中 17 件 (70.8%) で中等度異形成以上の病変がみられた. (3) 細胞像確認困難な萎縮集塊は, 閉経後症例では 44.4%で中等度異形成以上の病変がみられたが, 閉経前症例では 76.5%と高率であった. (4) 妊娠中採取 5 件全件で中等度異形成以上であった.
結論 : ASC-H での多層化集塊の存在, 閉経前症例での細胞像確認困難な萎縮集塊の出現には注意が必要である.
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© 2013 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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