日本臨床細胞学会雑誌
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原著
乳腺充実乳頭癌の細胞学的特徴, 乳管内乳頭癌との鑑別は可能か
石原 美佐粟田 千絵西田 稔真鍋 美香中元 理絵毛利 衣子橋本 公夫
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2014 年 53 巻 4 号 p. 271-279

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抄録
目的 : 乳腺の充実乳頭癌 (solid papillary carcinoma : SPC) は, 2012 年の WHO 分類の改訂において新たに加えられた疾患単位で, 乳管内乳頭状病変の一つに分類されている. われわれはその穿刺吸引細胞診における細胞学的な特徴を検討し, 細胞診での組織型推定が可能かどうか検討した.
方法 : 当院で手術し組織学的に SPC と診断された 6 例の穿刺吸引細胞診の細胞像について検討した. また, SPC と同様に乳頭状悪性病変である乳頭癌 (intraductal papillary carcinoma : IPC) と診断された 5 例との比較検討を行った.
成績 : いずれにも泡沫細胞, 線維性血管間質の出現, 筋上皮を欠く乳頭状集塊, 異型が弱く均一な核所見等の共通する所見を認めた. IPC では結合性が比較的強い大型の集塊や, 円柱∼高円柱状細胞の出現がみられ, SPC では粘液, 繊細な毛細血管の出現, 結合性の弱い集塊と孤立散在性細胞の出現, 多角形細胞などの特徴がみられた.
結論 : SPC は IPC と異なるいくつかの特徴的な細胞所見が認められ, 細胞学的に組織型推定が行える可能性が示唆された.
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© 2014 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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