日本臨床細胞学会雑誌
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乳腺小葉癌の細胞像
鈴木 眞喜子佐藤 裕美子長谷 とみよ小室 邦子武田 鉄太郎山形 淳松田 尭磯野 晴一山田 章吾
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1982 年 21 巻 1 号 p. 72-75

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抄録
症例は62歳の女性. 左乳房に腫瘤を認めて宮城県立成人病センターを受診した. 穿刺吸引細胞診で陽性, 硬癌と診断され, 単純乳房切除術が施行された. 腫瘤は30×25mmで, 病理組織診断は浸潤性小葉癌であった. 切除標本擦過スメア細胞所見をPap. 染色で検討した. 細胞成分は比較的に豊富で, 細胞は孤在性あるいは10個以下の小集塊として観察された. 糸状配列が目立った. 対細胞が300個中29組認められた. 細胞は一般に小型で, 核長径は6~11μmに分布するが, 大部分は7~10μmで, 中央値は9μm, 平均値8.83μm (±1.07) であった. 核短径は5~10μmに分布するが, 大部分は5~8μmで, 中央値は7μm, 平均値6.89μm (±1.02) であった. 核形は類円形を基本とするが, 300個中29個に核の切れ込みが認められた. クロマチンは一部に粗顆粒状のものもあるが, 概して細網状から細顆粒状を呈した. 核小体は1μm程度のものが1個のみ確認できたものが最も多かった.
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