日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
Print ISSN : 0387-1193
ISSN-L : 0387-1193
非放射線標識プローブを用いた子宮頸部病変におけるヒトパピローマウイルス (HPV) DNAの検出
今野 良鹿野 和男伊藤 潔牧野 浩充遠藤 敦佐藤 信二及川 洋恵末永 智子伊藤 圭子矢嶋 聰
著者情報
ジャーナル フリー

1991 年 30 巻 3 号 p. 481-488

詳細
抄録

非放射線標識プローブを用いるdot blot法とSouthern blot法 (FO-8830) により, 子宮頸部擦過細胞におけるHPV DNAの検出を行い, 以下の結果を得た.
1) Dot blot法によるHPV screening testにより, 異形成症例の19.7%(34/173) がHPV陽性だった.
2) このうち46例についてFO-8830とViraPapを併用し比較検討した.前者では32.6%(15/46), 後者では23.9%(11/46) の検出率で, 一致率は84.8%だった.
3) 集団検診受診者の2.2%(4/180) がHPV陽性だった.HPV陽性者の細胞診はclassIIIDが1例, III腺が1例, IIが2例だった.
4) FO-8830のtyping test (Southern blot法) によって, HPV16型3例, 18型1例, 31型3例, 35型2例と判定された.screening testとtyping testの一致率は82.6%だった.
5) HPV DNAの検出と細胞診, 組織診との関係をみると, 病変が進行したものにHPV陽性率が高い傾向にあった.
多数の臨床検体のHPV DNA検出をSouthern blot法で行う本法は有用と思われた.

著者関連情報
© 特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
前の記事 次の記事
feedback
Top