抄録
51歳, 女性の子宮頸部に発生した小細胞癌の1例を経験したので報告した. 患者は不正性器出血を主訴に近医産婦人科を受診. 子宮頸癌と診断され, 当院産婦人科に紹介され広汎性子宮全摘出術が行われた. 子宮頸部擦過細胞診では, 出血性背景に裸核状の細胞が散在性または一部疎な結合を伴って出現し, 核は円形ないし類円形で, クロマチンは顆粒状で増量し, 一部には核の切れ込みもみられ, 肺に発生する小細胞癌の細胞所見に類似していた. 病理組織では, 腫瘍細胞は胞体に乏しく, 紡錘形ないし類円形, 小型の好塩基性核を有し, 充実性, 一部分葉状の単調な増殖を示し, 一部には明らかな角化を呈する小塊状の細胞集塊や, 小腺管様構造を形成する部分も認められ, 形態的には未分化な像を呈しながらも一部には扁平上皮癌や腺癌への分化を示した. 免疫組織化学的には, 神経内分泌性マーカーが陽性を示し, 小細胞癌と診断された.