抄録
目的:子宮頸部悪性腺腫症例の診断の問題点と臨床的取り扱いを検討した.
方法:神奈川県立がんセンターで過去に悪性腺腫と診断した症例を津田らが提唱した定義に準じて臨床病理学的に再検討した.
成績:過去に悪性腺腫と診断した6例を病理学的に再検討すると, 今回, 定義で悪性腺腫と診断できる症例は1例だけであり, 同時期に取り扱った子宮頸癌の0.1%に相当した. 悪性腺腫を疑った症例では診断的円錐切除術では全病巣が必ずしも評価できていなかった. また, 細胞診所見では一定の傾向を認めることはできなかった.
結論:悪性腺腫の診断には診断的円錐切除術の併用が望ましい. その頻度は非常に少ないと思われるので病態の解明には多施設共同研究が望まれる.