日本クリニカルパス学会誌
Online ISSN : 2436-1046
Print ISSN : 2187-6592
実践報告
東海大学医学部付属病院における転倒・転落対策
一転倒転落後フローチャート・クリニカルパスを作成して一
鈴木 幸子内田 陽子松本 稔子近藤 理絵子
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2009 年 11 巻 1 号 p. 25-30

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抄録

 院内における転倒転落関連の事例が後を絶たないのは、いずれの病院においても永遠の課題である。当院では、転倒転落後の対応や記録が十分になされておらず、転倒転落後の対策も病棟毎に任されているのが現状であった。もはや看護師だけの活動では転倒転落予防策、並びに転倒転落後の患者への的確な処置と、家族に対する説明責任が確実に果たせないことが明確となり、これらの状況を解決する必要があった。

 そこで、新たに転倒転落に関連する診療科の医師(整形外科・脳外科・精神科・リハビリテーション科)、薬剤師をメンバーに迎え、転倒転落関連医療安全対策チームを立ち上げた。先行研究を参考にしながら、当院独自の「転倒転落後フローチャート・クリニカルパス」を作成し、院内共通の対策ツールとして活用を可能にした。さらに、院内LANを通じた医療者間における情報の共有化も可能にした。

 今回、作成に至る経緯を交えながら、完成した「転倒転落後フローチャート・クリニカルパス」について紹介したい。

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© 2009 一般社団法人日本クリニカルパス学会
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