2007 年 9 巻 1 号 p. 71-72
医療事故が多発し、多額の和解金を支払うこととなった当院は、必然的に医療の質と安全に力を入れなければならなくなった。今でこそ広く行われているインシデントレポート、リスクマネージャなどを比較的早くから導入する一方、QCサークル活動、5S活動をはじめとする質向上のための仕組みを模索しながら築いてきた。TQMはトップのリーダーシップと職員全員参加のもとで行われる必要があり、組織づくりとともにそれが機解しなければ意味がない。QCサークル活動は職員が改善の意識と能力を向上させるのに役立ち、5S活動は継続的な全員参加による改善活動の基礎となる。このようなボトムアップの活動がなければ、TQMは形だけのものとなる。