抄録
受粉と雌ずいの傷害がトルコギキョウ'あすかの波'切り花の老化に及ぼす影響について調べた.受粉により花弁の老化は著しく促進された.柱頭の圧砕および除去ならびに柱頭を含む花柱の除去によっても老化は著しく促進されたが, 雌ずいの除去では促進は認められなかった.小花全体, 花弁および雌ずいのエチレン生成量はいずれも受粉により著しく促進された.エチレン作用阻害剤であるチオ硫酸銀錯塩(2mM)をあらかじめ処理すると, 受粉による老化促進効果はほぼ完全に抑制された.以上の結果より, 受粉は花弁の老化を著しく促進すること, またその現象にはエチレンが関与していることが明らかとなった.