食料自給率向上のため,水田の活用による麦,大豆などの生産力向上が求められ,暗渠排水の重要性は高まっている。疎水材は排水機能の良否や持続性に影響し,地域に応じた資材の研究が行われている。関東地域では疎水材としてもみ殻が広く用いられてきたが,腐朽に起因する排水性の低下などの問題が報告されており,より耐久性の高い資材の疎水材利用が求められている。そこで本報では,千葉県で産出されるサンブスギを原料とする複数の資材について,資材の特性,作業性および施工費用に加え,資材の化学性や吸水渠断面の経年的な変化といった複数の視点から,資材間の長所,短所を相互に比較し,各資材の疎水材への適用性を明らかした。