日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌
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解説
眼限局性サルコイドーシスは存在するか?
石原 麻美
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2021 年 41 巻 1_2 号 p. 55-58

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抄録

サルコイドーシスは複数臓器に肉芽腫性病変を生じる疾患であるが,単一臓器だけに病変がみられる「臓器限局性サルコイドーシス」の存在が論じられている.眼病変(ぶどう膜炎)だけが単独でみられる病態として,①他臓器病変の出現前に眼病変だけがみられる場合,②他臓器病変が先に出現し,消退した後に眼病変が出現する場合,③他臓器にも病変はあるが,検査上または臨床上検出できない場合,などが考えられる.しかし,眼科には「眼限局性サルコイドーシス」という概念が存在しない.他臓器病変や全身症状がない場合,サルコイドーシスに特異度の高い眼所見を複数有している症例であっても,他の肉芽腫性ぶどう膜炎との鑑別ができないからである.また,眼内組織から肉芽腫が検出された報告はあるが,診断を目的とした眼内生検を行っていない現状もあり,「眼限局性サルコイドーシス」を診断することは現時点では困難であると考えられる.

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© 2021 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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