2023 年 43 巻 1_2 号 p. 98-100
眼サルコイドーシスは,肉芽腫性ぶどう膜炎の代表的な疾患であり,2016年の全国疫学調査では,本疾患がわが国のぶどう膜炎の原因疾患の第1位(10.5%)であった.眼サルコイドーシスの治療の基本は消炎であり,前眼部炎症には副腎皮質ステロイドの点眼投与を行う.重度の前眼部炎症や,視機能障害のおそれのある後眼部の病変については,副腎皮質ステロイド薬の後部テノン囊下注射や内服を行う.それらで効果不十分または副作用により継続困難な症例では,免疫抑制薬や生物学的製剤を用いる.また,ぶどう膜炎では生じた炎症によって,併発白内障,続発緑内障,黄斑浮腫などの網膜疾患といった様々な眼合併症を引き起こす.そのため,ぶどう膜炎診療では炎症のコントロールと並行して眼合併症の評価,治療が必要となることが多い.ぶどう膜炎の状態やそれぞれの病態や重症度,緊急度などを総合的に考慮して治療を選択することが重要である.