日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌
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総説
肺サルコイドーシスにおける最近のトピックス
濵田 直樹柳原 豊史
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2024 年 44 巻 1_2 号 p. 15-19

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抄録

肺サルコイドーシスの気管支肺胞洗浄液では,リンパ球数の増加や,CD4/CD8比の上昇が認められるが,リンパ球の詳 細な性状は不明である.我々はサルコイドーシス症例の気管支肺胞洗浄液中のリンパ球を解析した.サルコイドーシスで は,免疫チェックポイント阻害薬による薬剤性肺炎や,膠原病性間質性肺炎と比較し,免疫チェックポイント分子である PD-1,TIM-3,TIGIT,LAG-3のT細胞上での発現が低いことを明らかにした.一方,サルコイドーシスのみでの検討では, 画像上で自然軽快した症例においてPD-1およびTIM-3の発現が高く,TIM-3のリガンドであるHMGB1濃度は逆相関関係に あることが観察され,自然軽快の機序に免疫チェックポイント機構が関与している可能性が考えられた.さらに,マスサイ トメトリーでの解析によりCD4+CD226hiCXCR3hiのT細胞亜集団の増加が確認され,病態との関連が示唆された.これら研 究結果は,肺サルコイドーシスの病態解明に向けたさらなる解析基盤を築くものと考えられる.

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