日本小児外科学会雑誌
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症例報告
胸壁内に遺残した胎児胸腔羊水腔シャントチューブに対し,2 方向より剥離を行い抜去した 1 例
田村 亮横井 暁子喜吉 賢二船越 徹坂井 仁美中尾 秀人荒井 洋志尾藤 祐子中尾 真西島 栄治
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2013 年 49 巻 1 号 p. 44-47

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抄録
胎児胸水は改善がなければ胎児水腫や肺低形成に至り得る病態である.ダブルバスケットカテーテル(以下カテーテル)を用いた胎児胸腔-羊水腔シャント術(thoraco-amniotic shunting: TAS)は有効な治療法だが,合併症の一つにシャント逸脱がある.バスケットが両側ともに胸壁内に迷入した 1 例を経験した.症例は女児で妊娠 30 週時に胎児胸水にて母体紹介された.妊娠31 週 1 日に両側胸水穿刺を行うも翌日に再貯留を認め,両側 TAS を行った.妊娠 31 週 4 日にも再び両側 TAS を行ったが,妊娠 31 週 6 日に左胸水増加および胎児心拍低下のため帝王切開で出生した.バスケットを体表に認めたカテーテルは用手的に抜去したが,右胸壁内に遺残カテーテルを1 本認めた.胸部CT でバスケットの位置を確認し,右側胸部および背側の 2 方向よりバスケット内に増生した組織を剥離し抜去した.術前に CT でバスケットの位置を確認し同部が両側ともに胸壁内に存在する場合は両側からの剥離が有効と考えられた.
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