日本小児外科学会雑誌
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症例報告
腹腔鏡補助下高位鎖肛根治手術時の5 mmポートサイトヘルニアの1乳児例
中堀 亮一岩中 剛伊崎 智子山内 健生野 猛
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2015 年 51 巻 1 号 p. 87-90

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抄録
腹腔鏡下手術後のポートサイトヘルニア(port site hernia:以下PSH)は比較的稀な合併症の1 つであり,10 mm 以上のポート孔や高齢者や女性に多いとされてきた.今回我々は乳児の腹腔鏡補助下手術後に5 mm ポート孔に発生したPSH を経験したので報告する.症例は5 か月男児.高位鎖肛に対して生後1 日目に人工肛門造設,生後2 か月時に人工肛門のprolapse に対し人工肛門再造設術を施行し,生後5 か月時に腹腔鏡補助下腹仙骨会陰式肛門形成術(ハイブリッド手術)を施行した.術後2 日目に左側腹部の5 mm ポート挿入創周囲の腹部膨隆と嘔吐が出現した.イレウスチューブを挿入したが腹部膨隆等に改善は認めなかった.術後4 日目に腹部エコーにてポート挿入創周囲の腹壁内への腸管脱出を認めPSH による腸閉塞と診断した.同日,緊急手術を施行し,ポート挿入部の筋膜の小孔から皮下に脱出した腸管を認め,整復した.PSH は予防し得る合併症のひとつであり,5 mm ポート孔においても,腹膜から筋層を含む筋膜までの確実な閉鎖を行う必要がある.
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