2020 年 56 巻 7 号 p. 1093-1098
【はじめに】小児の腸重積症は,年齢とともに発症頻度は低下するが,器質的疾患を伴う頻度は増加すると報告されている.今回われわれは,悪性腫瘍を先進部とした年長小児の腸重積症を2例経験したので,文献的考察を加えて報告する.【症例1】13歳男児.1年前から認めていた腹部症状が増悪し精査したところ,多発小腸腫瘍,回腸結腸型の腸重積症の診断となり手術を施行した.先進部は骨髄肉腫であった.【症例2】13歳男児.2か月前から腹痛を認め,精査にて回腸結腸型の腸重積症の診断となり手術を施行した.先進部はBurkittリンパ腫であった.【結語】年長小児の腸重積症においては,悪性疾患を含めた器質的疾患の存在を疑い検索を行うことが重要である.